英国の雑誌「エコノミスト」

日本の大学受験に必要な英語の語彙数は6,000語程度でしょうか。
日本の大学を出ても、英字新聞一つ読めないのが実情ですが、これはやはり語彙力に問題があるからだと思います。
英字新聞を読むには、少なくとも1万語の語彙が必要とのこと。
これが「TIME」とか「The Economist」などの雑誌になると、1万語ではとても足らなくなります。
ネイティブの知的階層の人たちは、7〜8万語の語彙力を持っているらしいので、基本的にはそれぐらいの言葉はマスターしておかなければならないのでしょう。

単語数が少ないと、きちっと本当に理解できるところまでいかないのです。
渡部昇一先生は海外での留学のあとでも、英字雑誌がなかなか理解できなかたことを、正直に告白されています。
あんな偉大な学者でもそうなのですから、普通の人がよく分からないのは仕方がないかもしれません(従って落ち込むことはないのです)。

「The Economist」はイギリスで作られている雑誌で、世界の指導者層が読んでいることで有名です。
イギリス国内よりも海外の読者の方が多いのだそうです。
世界の政治経済を取り上げた記事の内容は確かに興味深いものがあります。
と、偉そうに書いていますが、私もまたイマイチ理解できない読者の一人であります。

今週号のエコノミスト(ロンドンエコノミストとも呼ばれているようです)の表紙は、安倍首相がスーパーマンの恰好をして空を飛んでいるものです。
「あれは鳥か?飛行機か?いやニッポンだ!」というキャプションがついています。
アベノミクスナショナリズム、中国への対抗」という副題もついており、まさに安倍内閣の目指すところをズバリと突いております。

その中の記事で面白いものがありました。
東京の赤線地帯(a Tokyo red-light district)のソープランド(”SOAPLAND‐Sopurandoと書いてありました)では、最高級マッサージコースが6万円($600)なのだそうです。
1990年のバブル崩壊以降、その値段は変わらなかったのに、なんと最近上昇しているのだそうです。
その現象を「アベノミクス(abenomics)」ならぬ「アワ(泡)ノミクス(awanomics)」と呼んでいると、このイギリスの権威ある雑誌が書いているのです。
この記事だけは辞書なしで、スラスラとすべて理解できてしまったことをご報告申し上げます。