私学経営

幼稚園から高校までを経営する、ある私学の評議員をしています。
私自身もその学校の卒業生であり、また娘や息子もその学校に通っておりました。
その学校のPTA会長だけでも3回もしたのです。
評議員会と言っても年に1〜2回程度の開催なのですが、評議員も入れ替えがあり、長い間勤めていると若い人も増えてきて、だんだんと評議員の中でもベテランになり大きな顔が出来るようになってくることを発見しました(別に大きな顔はしていませんが)。

その私学は、聞けば誰でも知っている好感度の高い企業がサポートしています。
歴代の理事長は、その会社の経営者が勤めています。
従って教育機関とは言え、随所に「経営力」が感じられ、私自身もひじょうに勉強になるのです。
私学は他の私学とも競合するし、またシステムの違う公立とも競争しなければなりません。
経営の面でも、教育の面でも、かなり本気で取り組んでいかなければ、その存続すら危ぶまれるようになります。

その学校は最近では珍しく「孝道」が創立の精神で、新しく掲げられたビジョンが「関西を代表する一流の学校」。
すべての経営的努力や教育的努力がこのビジョンに向かって注いでいかれるわけで、ビジョンがいかに大事かということが、傍(はた)から見ていて非常によく分かりました。
会社経営でも全く同じで、自社のビジョンやコンセプトを最初にシッカリと決めることが、まずはスタート地点なのだと思います。

小学校では1時限前と下校前に瞑想の時間を設けており、また百マス計算やサントレ(物語や和歌や漢詩などの音読)にも力を入れているとのことで、これらは生徒の能力開発に、今後ものすごい力を発揮していくに違いありません。
私も同じようなことを独自でやっていたことがあり、その効果に自分自身で驚いたことがあるからです。

高校では、大学入試の合格者数には当然こだわっていて「関関同立」の名称は昔から知っていましたが「産近甲龍」という呼び方を評議員会に出て初めて知りました。
また「早慶上国」というのもあり「早稲田・慶応・上智」までは分かったのですが「国」が分からず、尋ねたところ「国際基督教大学」とのことでありました。