こらっ、ビート!

きのうは朝起きたら一面の銀世界でした。
例によって朝5時ごろビートとの散歩に出かけたのですが、ビートは雪景色が珍しいようでかなり興奮気味。
ぐいぐいとリードを引っ張り、私自身の足元が危険でもあるので、武庫川の広い河川敷にまで出た時に、誰もいないのを確かめビートを放してやることにしました。
すると全速力でグルグルとそこらを2,3周するやいなや、あっという間に姿を消してしまったのです。

犬を逃がすとかなり途方に暮れるし、ガックリと来るものですね。
「ビート、ビート」と声を上げながら探していると、真っ暗なのですが、遠くのほうでチラッと白い物体が動くのを発見。
ビートに違いありません。
しかしながら近くへ寄ると逃げ出すのです。
2歳の雄のラブラドールレトリバーは動きが機敏で、私一人ではとても捕まえられるものではありません。

おやつやボールがあれば、それを使って何とか誘(おび)き寄せることが出来るかもしれないのですが、あいにく何も持ち合わせがありません。
携帯があれば家内に電話して、とりあえず来てもらえることが出来るのですが、それも持って来ていなかったのです。

またビートの姿を見失い、20分以上もそこで立ちすくんでいました。
「どうしたらいいのだろう?」の不安と焦燥。
そんななか、気持ちは段々と自分の生き方の反省へと移っていきました。
日々神様に守ってもらっているのに「感謝の気持ちが足らなかったのではないだろうか?」や「傲慢な気持ちが芽生えていたのではないだろうか?」等々です。

どうしてもビートが姿を現さず、とりあえず一度帰宅して、次の手を打とうと歩き出しました。
多分どこかからそれをビートは見ていたのだと思います。
また姿を現したのです。
そうこうしているうちにまわりが明るくなり始め、散歩の人もチラホラ見かけるようになりました。
通りがかりの人に携帯電話をお借りし、やっと家内に電話し、助っ人に来てもらうことになりました。

人が歩き出すと、ビートは人懐っこいものだから、そちらの方に寄っていくのです。
私が行くと逃げるので、遠くから「その犬を捕まえてください!」と大きな声でお願いしました。
結論から言うと、いともあっさり捕まったのです。
1時間半の大捕り物劇でありました。

体から力が抜けていく気がしました。
今回の件でビートへの愛情が、しばらくの間かなり低下しました。
ちょっと憎たらしいぐらいです。
家へ帰ってからいつもはリンゴをあげるのですが、きのうは無視しました。
いずれにしても、ことビートに関しては、リードは決してはずしてはいけないという教訓を得ました。
心身ともに相当エネルギーを消耗した体験でしたが、ブログのネタにはなりました。