伊勢神宮の内宮上棟式

伊勢神宮式年遷宮の儀式の一環である「内宮正殿の上棟式」に参加させていただきました。
式年遷宮は20年に一度行われるもので、来年がちょうどその年に当たります。
20年前の式年遷宮の時は、ほとんど興味もなく、そんな儀式があることに気がつきもせず見過ごしてしまっています。
むろん、自分が日本神道系の魂であることの自覚もなかったわけです。

来年私は60歳になりますが、その次の80歳、またその次の100歳までは参加したいと思っています(しかもバリバリの現役で仕事をしているはずです)。
その次の120歳はちょっとよく分かりません。
式年遷宮自体は今回が62回目。
1,300年以上の歴史があります。
その中で仮に3回も式年遷宮にかかわることが出来るとなると、今世(こんぜ)生まれてきた価値があるというものです。

上棟式直会(なおらい)での座席は全部決まっていて、名前を書いた一覧表のコピーもいただきました。
当日私が直接顔を知っているのは曽野綾子さんぐらいだったのですが、自宅へ帰ってからインターネットを引いてみると、そうそうたるメンバーが参加していることが分かりました。

神事の後の直会(なおらい)の席では、私のまわりは大きな神社の宮司さんが多かったようで、湊川神社日光東照宮などの宮司さんもおられたようです。
それにしても皇族も参加されている飲食の席で、まったく知り合いもなくポツンといるのは苦痛でした。
しかも直会はわずか30分ほどで、まわりの人とあまり話をする時間もありませんでした(私は人見知りするのです)。
次回の式年遷宮までには、神道の知り合いをもっと増やしておきたいと思います。

さて上棟式はどうだったかというと、厳かな雰囲気の中で粛々と進められていきました。
ただし戸外のテントの中で、コートもマフラーも手袋もない礼服(スーツ)だけで1時間以上も座っているのは、実に寒かったのであります。
生れ落ちて、あれほど寒い思いをした経験はありません。
しかしながら天照大神(あまてらすおおみかみ)に試されているような気がして、式の間じっと我慢しておりました。

色んな意味で貴重な体験をさせていただきました。
上棟式に向かう前に総勢300名ほどで今の正殿での参拝を行ったのですが、石段を上がる時「ようし思いっきり頑張ろう」と今後の人生へのスゴい「やる気」が腹の底から湧いてきました。
この経験をしただけでも良かったと思うのです。