買取り転売業

deguchi2011-12-23

長い間不動産業に携わり、会社を大きくしていく人もいれば、ある一定の年代から少人数で出来る事業に特化していく人もいます。
不動産業において「買取り転売」は、言ってみれば一人でも出来る商売です。
ただしそれなりの経験がないとなかなか難しいのも事実。

不動産オーナー業も、基本的には一人で出来る事業です。
不動産オーナー業の場合、インカムゲインがメインですが、買取り転売はキャピタルゲイン狙い。
建売り業でも、すべてアウトソーシングしていけば一人ででも出来る商売なのですが、土地仕入れから建設・販売まで時間がかかります。
その点、買取り転売の方は、既にある物件を購入転売するわけで、手っ取り早いわけです。

会社によっては、社員総出で上げる仲介手数料よりも、社長一人で行う買取り転売の方が利益が大きいというところもあります。
買取り転売の仕入れは「競売」によるルートも有力ですが、不動産業者からの持ち込みも少なくありません。
購入の決断が早く、資金もすぐに用意できるとなれば、不動産業者がこぞって物件を持ち込んでくれるようになります。

信託銀行や、全国展開の大手不動産や、地場の不動産会社など、それぞれ顧客の特徴が少しずつ違います。
これらの異なるルートを持っていると、幅広い仕入れが出来るようになります。
安定した供給ルートを確保すると、もう競売には頼らなくてよくなります。
最近は相続がらみの案件が多く、買取り業者によく持ち込まれるようです。
相続問題の場合は、解決までのスピードが先決で、価格やその他の条件はあまり問われないのかも知れません。

買取り転売で必要なことは次の通りです。
① 資金調達
② 仕入れルートの確立
③ 目利き (相場観を含む)
④ 加工のアイデア

それぞれの過程で、きちっとしたものが確立されれば、買取り転売は収益性もあり、仕事としても面白いかもしれません。
ただ、その仕事が自分の相性に合うかどうかはまた別問題で、気の乗らないものには“けっして”手を出してはならないとも思います。
私自身はやはりインカムゲインをメインにして、じっくり確実な事業を育てていく方向を目指したいと思います。