社長の仕事はルーティンワークを上手くこなすことではない

極めて優れた商才を発揮し、会社を上場までさせた人のお話です。
「朝4時に起きて仕事をするのは、若い頃からずっと続けてきた習慣。
屋台から始まり、いろいろな商売をやってきたが、すべての商売に言えることはただ一つ。
『商売は需要と供給で決まる』」。

会社の社長は「いかに営業力を磨くか」とか「いかにサービスを向上させるか」とか「いかにコストダウンするか」に、ともすれば一生懸命になりがちです。
それももちろん大事なのですが、まずは需要と供給を見極め、儲かる事業を始めることが肝要なのかもしれません。
ある別の人からのお話。
「社長の仕事はルーティンワークを一生懸命にすることではない。
儲かる商売(事業)を一生懸命に探すことが仕事なのだ」。

中小不動産会社の社長は大抵が営業マン上がりで、営業をさせれば類(たぐい)まれな実績を上げます。
ただ優秀な営業マンと、優秀な経営者は違う資質であることを理解しなければ、会社がおかしくなってしまいます。
昔、一倉定先生から「会社の社長が数字に弱いと言うのは、運転手が運転が下手だと言うのと同じだ」と聞いたことがあります。

私が勤めていた大手不動産会社を円満退社するとき、当時の社長から「経理を勉強しなさい」と言っていただいたことがあります。
1年ほど夜学の経理学校に通い「日商簿記2級」の資格を取得しました。
ちなみに仕事をしながら夜学に通ったこの勉強が、わが人生最大の「苦学」でありました。
今も気が向くまま、時たま会計や経理や財務の本を読んでいます。
会計の勉強をすると、経営的にB/Sの感覚がよくつかめると思うのです。
京セラの創業者の稲盛和夫さんは技術者上がりですが、経理のことは徹底的に勉強されたと読んだことがあります。

超一流の経営者は、全く門外漢な事業を引き受けても、見事に再建させてしまいます。
経営全般に共通する技術や思想というものがあるに違いありません。
アメリカなどではプロの経営者がスカウトされるのは日常茶飯事です。
スカウトとは違うかもしれませんが、日本でも日産のゴーンさんの成功例を見ることが出来ます。