本業に専念する

この大震災に対し自分は何ができるかを考えた時に、私自身は「本業に専念する」という結論に達しました。
まずは経済的にシッカリした会社を作ること。
そして長丁場になるかもしれない災害復興に、いつでも支援ができるようにしておきたいと思うのです。

今回の大災害で家をなくし、家族を亡くし、職をなくした人たちのことを思うなら、少々のことは我慢できます。
阪神大震災の時、1週間お風呂に入れなかっただけでも大変な思いをしました。
当たり前のことが当たり前のように出来る幸せ。
これを忘れてはいけないと思うのです。
「ありがたい」とは「有難い」ということ。
普段の生活が何不自由なく出来ること自体が、実はさまざまな厄災から守られていることなのかもしれません。

今回の大震災は日本にとって大きなマイナスのように見えますが、案外今後の日本の大繁栄へのスタートポイントになるのではという気がするのです。
太平洋戦争で日本は徹底的に破壊され、あの東京でさえ焼け野原となりました。
GHQ支配下の元、日本は永久に二流の農業国になる可能性だってあったのです。
しかし見事によみがえり、一時は経済で世界最強の国にまでになりました。

この20年間日本経済の足を引っ張ってきたのは、30兆円とも言われる需給ギャップ
それが今回の大震災で大きくポジションを変化させたと思うのです。
即ち復興のための「需要増」と、震災による「供給低下」。
本来GDPはフローの概念であって、ストックに言及するものではありません。
ストックは大きな減耗を強いられたわけですが、フローの増加は確実です。

GDPは「政府支出」+「個人消費」+「企業投資」+「輸出」−「輸入」から成り立ちます。
今回「政府支出」は惜しむことなく出さざるを得ず、またそれに反対する人は皆無です。
「個人投資」も復興に向けてどうしても必要で、また落ち着けば自粛ムードも解消されるはずです。
「企業投資」だって増加の方向に行くのに違いありません。

輸出は減るかもしれません。
また災害復興のため、どんどん輸入する必要があると思うし、実際どんどん輸入すればいいのです。
そのためにも円高国益にかなっており、それを潰すようなことを政府自らがしてはけっしてならないのです。