時代は変化している

インフレからデフレへと時代はとっくの昔に変わっているのに、経営者の頭の中だけが古いままで、いつまでも売上増だけを追い求めるケースが少なくありません。
デフレや不況や人口減は、普通に考えても売上が低減する要因です。
その中で「わが社」だけが「前年比○%増」にすること自体が、ちょっと不自然な気がします。

時代のニーズが変化しているならば、そのニーズに合った商品やサービスがあると思うのです。
それが簡単に分かれば苦労はないのですが、アンテナを敏感にし、智恵を絞れば、必ずそれが何かが分かってくるはずです。
その「何か」が分かっても、それがわが社と相性が合わないものなら手を出すべきではありません。

時代のニーズに合って、しかもわが社と相性のいいものとなると、自ずとやるべき事業は絞られてくるに違いありません。
逆に言えば、当社と相性の合う事業は、他社は苦手かもしれない。
そこにこそわが社の「生き筋」が見えてくるのだと思います。

インターネットも当然無視するわけにはいかない時代になってきました。
今まで全国にたくさんあった支店を整理する動きがあります。
注文がインターネットで入ってくるので、支店が必要でなくなってきたのです。
インターネット販売なら、情報発信は場所を選びません。
つまり頭脳である本社は場所を選ばないのですが、手足となる支店の存在は必要でなくなってきたのです。

インターネットで地方の時代が来ると言った人もいますが、案外、地方へのフォローの風よりも、逆風の方が強いのではないかという気がするのです。
東京一極に歯止めはかからず、地方はよほど特色を持ったところでないと、繁栄は難しいかもしれません。
「地方」と言えば、田舎を想像するかもしれませんが、大阪だって今は「地方」の一つになってしまいました。
東京に対抗するのではなく、「一流の地方都市」になるのが大阪の今後の戦略だと思うのです。