デフレでの経営

デフレというのは、何となく活気がないのだけれど、住みやすい時代というイメージです。
今までと同じようなモノやサービスを売っていたのではジリ貧になるので、技術革新や販売革新の起こりやすい時代でもあります。
やはりイノベーションしか、デフレ脱出や閉塞感打破の方法はないのだと思います。
どういった時代の風土からイノベーションが生まれるのかはよく分からないのですが、日本が一流国として存在するためにも、また企業が生き残っていくためにも、どうしてもイノベーションは必要だと思います。

会社経営の頭も完全にデフレに切り替えなければいけません。
デフレの時代はB/Sの「総資産」を減らし、「借入れ」も極力減らしていくべきです。
体質改善をしなければ、それが企業経営の足かせとなるのは目に見えています。
まずは財務、経理の大改善。
業務で使わない不動産などは売ってしまうべきです。
売ると言っても、買った値段より大幅に下がっている場合があります。
この場合はどうするのか?

仮に3億円で買った土地が今売れば1億円というケースで考えてみたいと思います。
2億円の赤字が出るといっても、要らないものを捨てた赤字なので、実際に2億円が出ていくわけではありません。
逆に1億円のキャッシュが入ってきて、しかも赤字分は税金が免除されるということでもあります。
その会社の利益水準によっては、7年間税金が免除されるケースさえあるのです。

1円のキャッシュアウトもなく、1億円のキャッシュが入ってきて、しかも7年間の税金免除。
他人に売るのがどうしても抵抗があるのなら、子会社への売却でもいいわけです。
とにかく会社の中に隠れている損を出し切って、キャッシュに変えていくべきだと思うのです。
借入れを減らすことが第一だし、借入れがないのなら、キャッシュポジションを高め、チャンス到来を待つのも一つの手です。
実際、不況の時は受け入れ態勢さえこしらえていれば、思わぬチャンスが転がって来る可能性が多いのではないでしょうか。