不動産業の今

不動産仲介業は資本が少なくても始められ、新規参入がしやすい分野でもあります。
しかしながらここにきて、仲介業ではなかなか利益を出しにくい状況になってきました。
特に多くの営業マンを雇い、多額の広告費をかけて営業を行っているところは、経費がかかっている割には売上が伸びず、資金繰りが悪化するという現象が起こっています。

売買仲介は全国展開の大手不動産会社に、また賃貸仲介はフランチャイズの店に、シェアが集中するというのが、ここ4,5年の特徴ではないでしょうか。
街の不動産店でもエリアのシェアを一定以上確保しているところは健闘。
特に大手も入ってこないような小さな市場で、独壇場で頑張っている不動産会社の業績は悪くはないようです。

賃貸管理業も比較的簡単に始められる業務ですが、食べていけるようになるにはかなり時間がかかります。
従って最初から管理業一本でやっていくのはムリがあるように思います。
また管理戸数が増えたら増えたで、人も増やさなければならず、利益が安定して出てくるのは、ある一定以上の規模(1,000室以上でしょうか)が必要になってきます。

マンスリーマンションなどは今までの不動産業の範疇になかったものです。
従来の不動産業者よりもむしろ異業種でやっていた人が、マンスリーマンションやシェアハウスをネットで運営する傾向があります。
最初から自前の不動産でそれらの事業を行おうとする人はまずいないので、サブリースということになります。
マンスリーマンションやシェアハウスは、100%ネット集客なので、不動産店を通しません。
だから不動産業者でもそれらの業務を全く知らない人がたくさんいます。