続けるコツ

何かを「やり続けたい」もしくは「やらなくてはいけない」場合、まずは取っ掛かりの敷居を低くすることが大切です。
山のような大きな仕事だと、最初の一回や二回は取り掛かってみるのですが、だんだんと億劫になり、続かなくなります。
それが三日坊主の原因。

適当な大きさにしてしまえば、心の負担も少なくなります。
出来れば自分の能力よりも少し低い目にした方が、続けるためにはいいように思うのです。
語学の勉強などでも、大抵の人は自分の能力より上の教材なりコースを選んでしまいます。
最初はよくても、だんだんと負担になっていき、やがて教材に埃(ほこり)がたまり出し、語学コースにも参加しなくなります。

知人の中に、筋肉トレーニングで肉体改造をした人がおります。
私などはすぐにそういう影響を受けるたちなので、自分もやろうと決意したわけです。
とは言え、長い間トレーニングから遠ざかっていたため、まずは5回の腕立て伏せから始めました。
毎日1〜2回ずつ増やしていくのです。

最高100回まで増やし、あとは一切増やさない。
しかも腕立て以外をやろうと欲張っても、どうせ続かないだろうから「やれ腹筋だの、やれスクワットだの」という誘惑には乗らず、腕立て一本でいく。
そのかわり95歳まで続ける。
以上のような計画でありました。

しかしながら、一度に腕立て100回は出来ないのです。
出来たとしても続かない。
朝の時間にやってしまう計画だったのですが、100回もやろうとすると、やる前から億劫なのです。
しかも時たま過剰鍛錬になり、腰を痛めたりするのです。
まさに本末転倒。

そこで、1セット20回のみと決めました。
20回だけなら、全然気持ちの負担になりません。
それを気が向いたときに1日に何回かするのです。
その方式に変えた途端、簡単に続くようになりました。
やり始めるための敷居を低くすれば、物事は続くのだということに気がついた次第です。
しかもやり始めれば、気持ちが勝手に乗ってくるのです。

「続ける」の中には腕立のほかに、ニンテンドDSでの英語の勉強があります。
ディクテーションの練習で、とても有効なのです。
でも、これも1度にたくさんの練習問題をしようと思ったら、まず続きません。
敵は「飽き」なのです。
続けるコツは案外「毎日、飽きが来るまでに止めてしまう」ということではないかと思うのです。
要は「続ける」ことが最も大切。
やめてしまっては何にもならないからです。
「あした、早く続きをやりたいなぁ」くらいで止めるのが、ちょうどいいのかもしれません。