1年で激変

世の中何が起こるか分からない例に「洞爺湖サミット」があります。
2008年7月7日開催。
この時のテーマは経済ではなく「環境」でした。
2008年8月8日に北京オリンピックが行われ、9月にはリーマンショック
あれよあれよと言う間に世界経済は激変したのです。

昨日も異業種の会があったのですが、あるメーカー経営者の友人は「1年前とこれほど経営環境が変わるとは思いもしなかった」。
別の友人は「あれからまだ1年しか経っていないのか」との感想。
「100年に一度の大恐慌」というほどではなかったけれど、国や企業によって深刻度が随分違うというのが、今日の世界経済ではないかと思います。
また金融機関の不良債権の処理の仕方や、各企業の経営再建のやり方も、以前のバブル崩壊の時よりも随分上手くなっているのではないでしょうか。

全国の不動産会社による市況を聞く機会があったのですが、マダラ模様で一律に「良い」とか「悪い」とか言えない状況です。
だいたい不動産業自体が3勝7敗の業界で、景気が悪い方が多いのです。
もっと極論すれば、3勝7敗は東京圏の話で、関西も含めた地方は2勝8敗のペースではないかと思います。
これを考えれば阪神タイガーズの勝率なんて立派なものです。

会社は好景気を当てにしないことです。
むしろ好景気やブームの後の反動の方が怖いくらい。
たいていは「やり過ぎ」で失敗するわけです。
私は30年ほど会社経営をしていますが、「山高ければ谷深し」の状況を何度も見てきました。
もうひとつは「お上(かみ)を当てにしない」。
政府は「わが社」とは別の会社なのですから、よその会社のことばかり気にしているほど、企業経営は暇ではないはずです。
逆に言えば「わが社」が一番得意とすることに経営資源を集中し、お客様や世の中に役に立つポジションを見出し、そこに全力を注げばいいだけなのです。
そう思えば簡単だし、迷いなく行動していけるように思うのです。