『できる人になる生き方の習慣』

deguchi2009-07-13

28歳で会社を始めた頃、いろんな本を読んでいると、ほとんどの成功者は朝が早いということに気がつきました。
これは今から振り返ってもラッキーなことで、この気づきがあったればこそ、倒産もせずに今日まで来られたように思います。

才能や努力も大切ですが、それよりももっと大事なのは習慣。
才能は枯渇することもあるし、スランプもあります。
努力だって体調や周囲の状況によって、実際はけっこう波があるものです。
唯一自分の意志力に頼らなくていいものが、実はこの「習慣」。
いい習慣は勝手に開運の方向に自分を持って行ってくれます。
中でも「早起き」はその最たるもの。

朝6時頃にはオフィスに出ている経営者を、私が知っているだけでも10人ぐらいはたちどころに挙げることができます。
夜飲み歩いていても大成功している人もいるのかもしれませんが、私の理想とは程遠いタイプ。
今は良くても非常に危なっかしいのです。
私が尊敬するのは朝型で地道に陰徳を積んでいる人。
鍵山秀三郎先生などはその代表格ということになります。

教育界の巨人、森信三先生は珍しく「夜型」だったそうです。
だから森信三先生の著書には一言も「早起き」という言葉が出てこないと、その弟子である寺田一清先生から教えていただいたことがあります。
森信三先生は家庭的には恵まれていなかったのですが、もし森先生が朝型だったら運命も違っていたのではないかという気がして仕方がありません。

「知的生活」を説く渡部昇一先生は、たまに夜を徹しての仕事もされたようですが、基本的には朝型です。
学生時代には、朝4時から6時までの家庭教師もやっていたとのこと。
長い休暇のある大学教授時代も、朝はキチンと早く起き、研究や著述の知的生産を行っておられたようです。
渡部昇一先生が朝型と知ってちょっとホッとしております。
尊敬する人が朝型でなかったら困るではないですか。

渡部昇一致知出版社・1,000円)を読み直しました。
繰り返して本を読むことはあまりないのですが、この本は4回目。
ヒルティの教えに渡部昇一先生が自分の体験などを付加して書かれているのですが、人生訓としてはこれほど優れた本も珍しいのではないかと思います。
これからも繰り返し読んで、自分の血肉にしていくつもりです。
渡部昇一先生は著書を500冊ぐらい出しておられるのですが(そして私はそのすべてを持っています)、この本はその中でもベスト5に入ると思います。