久々にコインパーキングの話

私がコインパーキングの師匠にしているのが、20歳年下のSさん。
大阪でコインパーキング運営会社を経営しています。
もともとは私の本を読んで「ファンレター」をくれた人でした。
何回かお会いし、コインパーキングについて教えを乞うたり、情報を交換したりしています。

コインパーキングは最初の設置の段階がとても大切で、そこで優劣の9割以上が決まってしまうと言っても過言ではありません。
何と言っても立地が一番。
あとは区格の取り方や料金設定。
逆に設置以降の営業努力はあまり必要とはされません。

当社の場合は「明るく、きれいで、入れやすい」がコンセプトで、それが差別化と言えば差別化です。
「きれいなコインパーキングは街の味方、汚いコインパーキングは街の敵」だと思っているので、掃除には力を入れています。
週2回外部の会社に掃除を委託し(それも週の前半と後半を別の会社に)、集金の時にも気がついたゴミを拾ったりしているので「きれいさ」はまずは合格点ではないかと思っています。

「明るく」の点も、夜間照明灯を多めに付けており、街の防犯にも多少は役に立っているかもしれません。
「入れやすい」は今後かなり大きな要素を占めるポイントになりそうです。
駐車スペース1台分のことを、業界用語で「車室」と呼ぶのですが、幅2.5m×奥行き5mが基準です。
かつては狭い車室のコインパーキングも少なくなかったのですが、あちこちにコインパーキングが出来だすと、さすがに最近では「まともな」車室が多くなりました。

月極め駐車場では、前の通路幅を5m取れば十分なのですが、コインパーキングの場合は特定の人が毎回入れるとは限らず、また運転が苦手な人もいるので「できれば6mぐらいは取りたい」とは、師匠のSさんの話。
ショッピングセンターなどでも入れやすい駐車場は人気があります。
入れやすい駐車場にしようと思えば、従来のギチギチの駐車場に比べ、2台ぐらい駐車台数が減ったりすることもあるようですが、それでも「入れやすい方がいい」とS師匠。

コインパーキングの料金体系の見直しをするためSさんについてきていただきました。
一ヶ所一ヶ所データを見ながら、コインパーキングの周辺をひたひたと歩き回ります。
本当は一ヶ所につき半日ぐらいかけるのだそうです。
歩き回ると、その地のことが肌で感じられるようになるとのこと。
一緒に歩いていて、その体感は非常によく理解でき、納得しました。