本を読み切り、時代を読み切る

アメリカで不動産業を営んでいる日本人の知人がいます。
日本の大学を出て、もうたぶん30年以上アメリカで働いており、ビジネス英語は完璧。
普通のアメリカ人よりは、ずっと英語がうまいと思います。
その人からメールをいただきました。
「週明けにGMの破綻を控え、米国はさらなる雇用情勢の悪化が見込まれます。しかしながら100年に1度と言われる危機を、この目で確かめることができるのはラッキーかもしれません」。

確かにこういった世界的な経済危機に遭遇するのは、滅多にないことです。
私は今後もまだ40年ほど現役で働くつもりなので、この体験をしっかりと脳裏にたたき込み、次回の危機に役立てたいと思っています。
一応経営者なので、世界経済危機が会社の危機に直結しないように、まずは上手く舵取りをする必要があります。
しかる後に世界経済危機を客観的に観察し勉強しようと思っています。

経済の動き、世界の動き、時代の動きを読み切りたいと願っています。
本を読むのは「時代を読む」ためでもあります。
サブプライム問題以降、関連する経済の本を100冊近く読んできていると思うのですが、やはり読めば読むほどその本質がよく分かってきます。
著者によっては、真反対のことを書いているケースも少なくないのですが、どちらの著者を選択するかの知恵も、本を読み進めていけば勝手についてくるようです。

是川銀蔵終戦後「資本主義はこれからも継続するのだろうか?」の疑問を解くために、2年間大阪・中の島の図書館に通ったとのこと。
その結論は「資本主義は今後とも続く」。
是川銀蔵の快進撃はそこから再び始まったわけです。
「本を読み切り、時代を読み切る」、今の私のテーマでもあります。