まとまった時間を細切れにしない

新しく出た『駅前不動産店の経営戦略』(出口和生・週刊住宅新聞社・1,575円)を、今までお世話になった方々30人ほどにお送りしました。
中には小学校の時の担任の先生もいます。
宛名書きからポストへ出すところまで、すべて自分の手作業で行いました。
相続コンサルタント野口賢次さんが「野口レポート」を毎月数百人の方に出されているのですが、宛名書きはその人の顔を浮かべながら、すべてご自身の手書きでなさるそうです。
半端ではなく、一日かかるとのこと。
その話を聞いていたので真似したわけです。

思いを込めて作業するのは楽しいことです。その代わりたくさんの量はこなせません。
でも時代はそういった方向に向かっているように思うのです。
製造業だって今までベルトコンベア方式だったものを廃止し「屋台方式」を取り入れるところが多くなりました。
屋台方式は最初から最後まですべて一人で組み立てていくというものです。
仕事としては「屋台方式」の方が圧倒的に面白いはずです。
しかも慣れると屋台方式の方が速くなるとのこと。
ついでに言えば屋台方式には過剰生産を阻止する機能が備わっているのです。

自分で靴をピカピカに磨きだしました。
たっぷりと靴クリームをつけ、一心に磨いていくと靴に顔が映るほどに。
こんな靴を履くと心までウキウキすることも発見しました。
仕事に使っているクルマを、毎週月曜日の朝に時間を取ってキチンと掃除することに決めました。
クルマを掃除する暇があったら、一つでも多くの仕事をこなすというのではなく、クルマ一つきれいに出来ない人は仕事も出来ないという方が真理に近いのではないでしょうか。

時間が足らないのは相変わらずなのですが「ていねいに生きる」ところは外すわけにはいかないのです。
「ていねいに生きる」を自分の生涯を通してのスタンスにしたいと思います。
「ていねいに生きる」はシンプルライフにつながります。
逆にシンプルライフでないと「ていねいに生きる」が出来ないのです。
人生の本筋のみに時間を使って行かないと、いい仕事は出来ないし、あっという間に人生が終わってしまいます。

長谷川慶太郎さんは「麻雀・カラオケ・ゴルフはおやめなさい」と仰っていますが、人には許された器(範囲)というものがあるのです。
本筋を外れたものは、自分で節制しなければいけないのです。
今の私にとっては「夜の予定」がそれにあたります。
細かなことですが、送られてくるDMなども封を切らずにそのままゴミ箱へ。
そうすることにより毎日5分から10分ぐらい時間が助かります。

私のとっての「人生の本筋」は仕事と勉強と奉仕。
そのいずれも3時間ぐらいの“たっぷり”とした時間がないと、納得のいく成果が得られないのです。
だからせっかくのまとまった時間を細切れにしてはいけないのです。
時間は命そのもの。
その命を使って仕事と勉強と奉仕を成就させたいと思うのです。