考える時間

現代人に時間がないのは「ケータイやパソコンに時間を取られすぎだから」だそうです。
私はケータイの方はほとんど使わないのですが、パソコンの方はけっこう駆使しています。
確かにITにのめり込むと、時間がいくらあっても足りません。

パソコンを使っていると、それだけで仕事をしているような錯覚に陥ります。
クルマの移動時間は何の収益も生まないのに、何かしら仕事をした気になるのと同じです。
社内ではインターネットやメールが出来ない仕組みにしている会社も少なくないようです。
特にITソフトや技術で食べている会社は、ソフトの塊が命なので、セキュリティーの意味でも厳しい制限があるはずです。

朝の一番貴重な時間に新聞を読むのも、大変な時間のロスという意見があります。
私もサブプライム問題以降、日経新聞をじっくり読んでいるのですが、これもいいのか悪いのかはちょっとよく分かりません。
いろんなデータや経済の動きを知ったとしても、それを分析し理解する能力が備わっていないと、それこそ時間のムダ。
要は考える時間がどうしても必要なのです。
30代だと率先垂範でバタバタと走り回っていてもいいと思うのですが、50代にもなれば沈思黙考する時間が必要不可欠。

ビジネスパーソンは案外「考える」ためのまとまった時間を確保していないのです。
最近私自身はフロのお湯につかりながら、考えることが多くなりました。
実際に考えだすと「考え」があっちに行ったり、こっちに来たり、あるいは同じところでグルグルと回ったりして、スッキリと前へ進んでくれません。

画期的なアイデアなどというのはそうそう出るものではないということがよく分かりました。
やはり生みの苦しさというのがあるのです。
1時間考えて何も出てこなかったということも少なくありません。
それが分かっていて、なおかつ考え続けることが大切なのかもしれません。

朝は3時から4時の間に起きます。
起きてすぐに風呂に浸かります。
自動タイマーでお湯を沸(わか)すことができるので本当に便利。
瞑想とも思考とも(あるいは睡眠とも)よく分からない状態のまま、じっと湯船の中に身を沈めています。
イデアは出なくても、汗はたっぷり出ます。
30分以上も浸かっていると、体重が0.5kg〜1.0kgも落ち、知的な成果はなくても、少なくともダイエットには効果があります。
何のためのお風呂なのかはよく分かりませんが、何とか「考える時間」だけは確保できたように思います。