本2冊

世界金融危機によって、世界経済が激変しています。
ここ1,2年の間だけでも大変化しているので、本を読む時でも、いつ出版された本かをキッチリ確認しておく必要があります。
本によっては「原油価格の暴騰」とか「世界バブルの拡大」などというのが、まだ書かれている場合があります。
まさに激変。

今回の「世界金融危機」及び「世界不況」では、過去のことを勉強しているのではなく、まさにぴったりのタイミングで事象を追っていける面白さがあります。
来年の経済がかなり悪くなることが分かっているので、中小企業の経営者としては単に面白がっているだけではすまないのですが、少なくとも勉強へのモチベーションだけは相当高いところにあります。

私が最初に今回の世界経済危機の記事に接したのは、イギリスの「ノーザン・ロック」という銀行の取付け騒ぎ。
英語の記事でした。
それまでイギリスはバブル的好景気だったので、「えっ、取付け騒ぎ?」とちょっと不思議な感じでした。
それから“あれよあれよ”と言う間に世界的金融危機
実体経済まで揺らぎだしたというわけです。

毎日のように関連した本を読んでいるのですが、今日読んだ2冊は非常に良かったように思います。
『世界連鎖恐慌の犯人』(堀紘一PHP研究所・952円)と『千載一遇の大チャンス』(長谷川慶太郎講談社インターナショナル・1,600円)の2冊。
『世界連鎖恐慌の犯人』はインベストバンクやヘッジファンドのことが書かれており、その仕組みとインチキさがよく分かりました。
グローバル・スタンダード」とは「アメリカン・スタンダード」のことだとまでは看破していたのですが、実のところ「ウォール・ストリート・スタンダード」だったのですね。
普通のアメリカ人はもっと健全な精神の持ちなのです。

今回の世界経済危機は、案外日本が再飛躍していくためのキッカケになるのではないかと感じていたのですが、『千載一遇の大チャンス』にはまさに同じようなことが書かれていました。
ミクロ的には企業経営はかなり厳しい時期を乗り越えなければなりませんが、マクロ的には日本経済は世界の基軸になっていくのではないかと思います。
企業経営だって、業界全体が淘汰されるわけですから、生き残るだけで有利に。
何かすごくやりがいのある時代が来たように思うのです。