世界経済の次のステップは?

毎日2時間半ほどの「読書タイム」を取り、3冊から5冊ぐらいの本を読んでいます。
今は「世界金融危機」に関する本を集中的に読んでいるのですが、さすがによく理解できるようになりました。
理解できると興味が増すもので、新聞でも関連の記事には敏感になってきます。
日本経済新聞を丹念に読むクセがつき、たまに切り抜いて手帳(B5サイズ)に張っています。

切り抜きばかりしていては、手帳が重くなって仕方がないので、最近はその日のポイントを手帳に記入するようにしています。
例えば「米金利事実上ゼロに」とか「鋼板7年ぶり値下げ」などです。
未曽有の経済危機なのですが、いま自分が歴史的なステージに立っているという興奮の方が上回っています。
阪神大震災の時、小学校低学年の男の子の多くが「ハイ」な状態になっていましたが、言ってみればそんな感じでしょうか。

今回の事件の特徴は次のような点ではないかと思います。
アメリカ発の金融危機なのに、それがあっという間に欧州に波及したこと。
金融だけの問題かと思っていたら、すぐに実体経済までガクンと急ブレーキがかかったこと。
先進国だけの問題かと思ったら、むしろ新興国の方が大きな影響を受けていること(例えばアイスランドやロシアや韓国)。
株の下落だけにとどまらず、原油や原材料まで暴落したこと。
ドルの信用がなくなり下落するのかと思っていたら、他国の通貨の信用の方がもっと無くなり「ドル高」になったこと。
ただし円に対してだけは「ドル安」になっています。

世界の資本(おカネ)は、大きなリターンを求めて新興国の株に向かっていったのですが、本家の屋台骨が揺らぎだし、あわてて逃げだしドルに戻ってきました。
だから新興国の株が暴落し「ドル高」へ。
円の金利が安かったものだから、円で借りて他国へ投資していたおカネも一斉に逃げ帰り「円高」へ。

と、ここからは次のステップ。
世界のおカネが安心して泊まれる通貨は何かを考えたとき、やっぱり「円」。
間違ってイギリスのポンドなどで泊っていたら、もっともっと値打ちが下がってしまいます(実際ポンドは円に対し、半分の値打ちになりました)。
世界のおカネが日本に泊まるにしても、0.1%の定期預金じゃ面白くないわけです。
で、日本の株へ。
しかも日本企業は、製造業をはじめ、まだまだ「まっとう」な会社が多いのです。
「円」は既に上昇中ですが、日本の株も上昇へと向かうはずです。
なら、不動産は?
投資用不動産は価格調整のため、また分譲住宅や賃貸住宅は需給の調整のために時間がかかり、まだ当分次のステップには進みにくいように感じます。