投資を考える

世界的な金融危機に陥り、どんな投資がよくて、どんな投資がよくないのかがハッキリしてきました。
いい投資先とは一言で言うと、自分が理解できる範囲のシンプルなもの。
これは著名な投資家であるウォーレン・バフェットも同じで、自分が理解できないものには一切手を出さないという哲学が貫かれています。
それでアメリカで2番目の資産家(1番はビル・ゲイツ)になったわけですから、その投資法には文句のつけようがないはずです。

バフェットは自分が理解できないIT関連の株には全く手を出さず、従ってITバブル崩壊時も何の痛手も受けませんでした。
バフェットのお好みの会社は、精神性の高い経営者によるシンプルな事業。
しかもシンプルに5社ぐらいのみを選択し保有
コカコーラやアメックスやジレット(剃刀)が、バフェット銘柄の代表と言われています。

投資のプロたちが、今回の金融危機では「総討ち死に」の感があるわけで、専門家に任せておけば大丈夫などということは全然通用しないことが実証されました。
投資は人から勧められたものではなく、自分の頭で考えたものが、結局は最適なのだと思います。

だからもし株を買うならば、自分が応援したくなる身近な会社から。
そして一度買えば、買ったことも忘れて長期保有
やっぱり10年間は持つべきでしょう。
だったら途中の株価の上がり下がりに一喜一憂することもありません。
今回のようにムチャクチャ株が下がったとしても、10年もすれば回復している可能性はかなり大です。

不労資産はとても大切なものですが、不労資産作りにあまりに時間を取られるのは本末転倒。
本業に打ち込むことこそ、基本中の基本に違いありません。
「ハイリスク・ハイリターン」商品などに、素人が手を出すのは愚の骨頂。
「ローリスク・ローリターン」でいいではありませんか。
4%ぐらいの投資物件なら、身近なところでたくさんあります。
4%で我慢できるかどうかは、その人の価値観によりますが「あくまでも本業で頑張るべし」なら、それで十分だと思うのです。

株にしろ、不動産にしろ、投資先は「目に見えるシンプルなもの」に。
訳の分からない事業の会社の株は買うべきではないし、日米独英加以外の国の不動産を購入するのも危険。
例えば中国やロシアの不動産を購入しようとするのは、やっぱり「地頭」が悪いと思うのです。
日本国内であっても流通性のある地域は限られてくるので、そこはしっかりと選択しなければいけないポイントです。

いま優良株の大バーゲンセール。
今後「投資用不動産」にも大バーゲンセールが始まるはずです。
財務内容のいい会社は生き残るでしょうし、またキャッシュの豊富な会社にとっては、とても面白い時期の到来とも言えます。
今まで儲けに儲けてきた「勝ち組」が、あっという間に「負け組」に転落していくのも、「カメ組」にとっては、そう不愉快なことではないかもしれません。