三鷹光器(『カンブリア宮殿 村上龍×経済人2』より)

deguchi2008-07-25

カンブリア宮殿 村上龍×経済人2』を読みました。
テレビ番組を本にまとめたもので、テレビも見たことがあるのですが、内容が濃く、見るに値する番組だという印象があります。
この本の中にも20人以上の秀逸な経営者が登場するのですが、私が最も惹きつけられたのが「三鷹光器」会長の中村義一さん。

東京三鷹にある光学機器メーカー。
社員数41名。
小さな工場で世界最先端の製品が開発。
NASAスペースシャトルにつけられた観察用特殊カメラは三鷹光器の製品。
NASAが出した要求をすべてクリア出来たのは三鷹光器だけだったそうです。

中村義一さんは1931年生まれ。
尋常小学校卒。
今も365日働いておられるそうです。
ちょっと鍵山秀三郎先生を思い浮かべました。
社員の人たちも大変よく働くのですが、3分の1は天文少年だとのこと。
会社には営業マンはいないのですが、その高度な技術を求めて世界中から買いにやって来るという技術の力。
値引きも一切なし。

村上龍さんのインタビュー後のコメント。
三鷹光器のようなユニークな会社についてどういう風に伝えればいいのだろうといつも考える。
日本が世界に対し静かに誇れるものの代表は、中村氏のようなピュアなエンジニアなのだと思う。
だがご本人は『一つのことに対し私くらい努力を傾ければ、誰だってこのくらいの結果は残せる』」
こういった人や会社こそ「国の宝」だと思います。

わが社が目指すのも「超優秀なワクワク家内企業」。
目指すべき具体的な会社を見つけることができ、大変うれしく思っています。
方向は一緒。
ただ三鷹光器と当社の違いは、世界最先端の技術があるかないかだけ(えらい違いですが)。
懸命な努力だけは続けていこうという励みになりました。