ある弁護士事務所が研修生(司法試験合格者)を1人募集したら、40名の応募があったそうです。
何と競争率40倍。
難しい試験を突破しても、食べていけないなんてことが実際に起こっています。
弁護士事務所の就職口がないので、いきなり独立せざるを得ないケースすらあるそうです。
弁護士の世界も大変ですね。
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今の大学4年生の就職率は抜群。
ある有名私学の就職率は99%だと聞きました。
これはここ2〜3年の好景気から導かれた現象。
来年になると様変わりになることは必定。
来年の就職は相当厳しくなるように思います。
1年の差で、就職が天国と地獄になることはよくあることです。
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私は昭和50年(1975年)卒ですが、就職はかなり好調でした。
ところが1年下の51年卒の人たちは大変。
やっとの思いで就職できた人が多かったようです。
だから51年組はみんな会社に従順。
前回バブル崩壊後の「失われた10年」に会社に入った人たちは、入社以来一度も「いい目」をせずに来た人たちも少なくありません。
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10年ほど前のヨーロッパでも、大学を出ても就職口がないので、外国の大学に入り直したり、大学院に行ったりしている人が多いと、ドイツ人から直接聞いたことがあります。
今の中国でも大学を出ても就職先がないと書いている本がありました(ウソかホントかは未確認です)。
友人の会社がパートを募集したところ、2年前の募集時より、質的にいい人が随分応募してきたとのことです。
いい人が採れるということは、それだけ経済の状態が悪くなってきているのかもしれません。
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サブプライムを契機として、世界経済がおかしくなり始めています。
アメリカやヨーロッパを好景気に導いていた金融が打撃を受け、余剰資金が行き場に困っています。
原油やレアメタルや、果ては食料にまで投機資金が流れ込み、大袈裟でなく人類を困らせています。
こういった投機資金には、私は必ずや天罰が下されると確信しています。
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日本にはほかの国とは違った優位さがあります。
1,500兆円と言われる個人金融資産や世界最先端の技術力を持った企業。
国家予算は赤字ですが、この際国家資産を民間に売却していけば、赤字幅は相当減っていくのではないでしょうか。
国債発行で国民一人頭○○円の借金があるなどと言いますが、これはむしろ逆で、国民の側から言えば「借金」ではなく「貸し金」があるわけです。
これが外国からの借入れであれば話は別ですが、日本は諸外国からは「ノー借金」です。
唯一欠点があるとしたら、構造疲労を起こしている国や地方自治体の制度ではないかと思います。
そこがクリア出来れば、どう考えてもこれから先「日本買い」しかないのではないかと思うのですが、いかがでしょう?