まずは4ヶ月続けてみる

オリンピック選手のコーチをしている人の話。
阪神の金本と西武や巨人にいた清原との違いは、ピークの5年間をどう過ごしたか」だそうです。
常に向上を求めて体を鍛えてきた者と、慢心していい加減な鍛え方しかしなかった者との、歴然とした差は誰の目にも明らかです。

ピークの間は少々ムチャな生活をしようと、練習の手を抜こうと、ビクともしないことが多いのです。
何もしないでも2〜3年ぐらいなら、今までの練習の蓄積と才能とで、どうにでもやっていけるのかもしれません。
相撲などもっとその現象が顕著で、輪島という横綱がいましたが、稽古嫌いなのによく優勝していました。
でもピークを過ぎたあたりからいっぺんにガタガタとなり、成績も急下降。

これって経営でも全く同じで、経営者が無茶をしたり手を抜いていたりしても、3年ぐらいは会社は絶好調ということが少なくないのです。
慢心の結果は直ちには現れず、遅れてやってくるのが怖いところ。
逆に懸命に頑張っていても、なかなかすぐには結果が出ないことが多いのは、しょっちゅう経験するところ。

「3年後の稽古」という言葉があります。
今の稽古は3年後に実るのです。
だから3年待たずして今の努力をやめてしまうのは、まことにもったいないわけです。
「石の上にも3年」という言葉もあります。
3年間は結果を求めず、淡々と努力を続けていくことが大切なのかもしれません。

野村監督がまだレギュラーでなかったころ、捕手としては肩が弱く、そのために毎日遠投の練習を繰り返したそうです。
3ヶ月間続けても芽が出なかったのですが、4ヶ月目から急に速い球が投げられるようになったとのこと。
3年とは言わず、まずは4ヶ月間アホになって頑張り続けることが出来るかどうかが、成功するかどうかの分岐点ではないかと思います。

スポーツでも勉強でも仕事でも、まずは4ヶ月間懸命に頑張ってみる。
3日坊主ではやはりダメで、とにかく4ヶ月間頑張ってみる。
かなりハードな訓練を、永久に続けなければいけないような錯覚に陥るから続かないのです。
4ヶ月間に期間を限定すれば我慢できるかもしれません。
4ヶ月間が長ければ、もっと期間を短く区切っていってもいいかもしれません。
小さな目標の達成感の連続こそ、成功人生の大きなコツだと思うのです。