賃貸住宅フェア

不動産業とひと言で言っても、その分野は広いのです。
大きく分けると「分譲」・「仲介」・「賃貸」・「管理」になります。
街の不動産店などは、その地域において、すべての業務をこなしていたりします。
分野で特化するか、地域で特化するかの違いはありますが、要は自分が得意なところに集中することが大切なのでしょう。

東京ビッグサイトで行なわれている「賃貸住宅フェア」に参加してきました。
ここ10年ほど毎年かかさず見学に行っているのですが、年々その規模が大きくなっていきます。
また「賃貸」という狭い分野のはずなのに、その業務範囲がどんどん広がっていっていることに驚かさられます。
たとえば今年は「高齢者住宅」の広いコーナーが別に設けられ、多くのブースが出展していました。
これなどは5年前には見られなかった現象です。

7,8年前には「管理ソフト」の会社がずらりと軒をそろえていたことがあります。
それまでは賃貸管理をやっていても、賃貸ソフトなんて使っているところは少なかったのですが、今は使っていないほうが少ないように思います。
時代時代の流行(はやり)の商品というのがあるのですね。
ちなみに昨日のフェアでは、管理ソフトの展示は、そんなに多くはありませんでした。
管理ソフトも淘汰されてきたのかもしれません。

賃貸住宅フェアで具体的にどういったブースが出ているかと言えば、設備関係、建築企画、保証会社、管理ソフト、土地活用商品、投資用物件、管理会社そのもの、高齢者施設などです。
これからは漠然と、単に「賃貸」と捉(とら)えることが難しくなってくるかもしれません。
ニッチな分野に如何に特化していくかが、生き残りのための一つの方策だと、改めて感じました。
「集中深耕」が大事なのです。

賃貸住宅フェアは、今までは不動産業者や建築業者や貸家業などのプロの集まりだったのですが、ここ数年は個人投資家が増えてきたように思います。
特にサラリーマン投資家。
「ボロ物件で高利回り」などのセミナーには、黒山の人だかりでした。
「投資物件としての不動産」や「金融商品としての不動産」は、今後もっと伸びていく分野に違いありません