コインパーキング勉強会

あるコインパーキング会社の、東京でのユーザー勉強会に参加してきました。
その会社の機械販売の第1号は1993年9月だそうです。
コインパーキングの歴史自体が15年程で、本当に新しい産業なのだと、改めて思いました。

ユーザー第1号の会社は不動産会社なのですが、今や240ヶ所、1,200台ものコインパーキングの運営をしているそうです。
1ヶ所あたりの平均台数は4.7台。
5台を切っています。
年間売り上げが5億8千万円ほど。
借地代やリース料や機械管理費用などを差し引いた粗利が1億3千万円ほど。
最近は粗利が下がり気味傾向だそうです。

土地を借りてコインパーキングを運営していていると、地主の都合で閉鎖になるところも出てきます。
閉鎖後どうなったかを見てみると、物納や建売や賃貸マンションの建設などが多いそうです。
大型のコインパーキング用地の仕入れ(賃貸)では、大手の営業力に負けます。
従って規模の小さなコインパーキングをやり切れる会社、2流の場所や住宅地でもいけるコインパーキングが求められるとのことです。

駐車違反の民間取締りが18年6月から施行されました。
コインパーキングは社会的にも必要不可欠な存在になってきます。
コインパーキングは①人件費が要らない②自社土地は不要③1日で撤去可能④現金ビジネス⑤少ない資金で始められる(借地と機械リース)⑥累積経営、などという特長を持っています。
今後は競合の激化も考えられますが、基本的には魅力のある商品だと思います。

日本で一番高いコインパーキングは、東京・六本木にあり、1時間2,000円の料金設定だそうです。
赤坂にあるコインパーキングは1ヶ月あたり1台につき75万円の売上。
10台だと月750万円の売上。
粗利の高さを考えると、下手な商売よりいいかもしれません。
ただし地価が坪5,000万円ぐらいの場所なので、普通の人は手が出ません。

コインパーキング最大手の会社の運営台数は、現在20万台。
ここ3年ほどで10万台が20万台へと倍になったとのことです。
ただし数が多い分解約も多く、月に30〜60ヶ所が解約・閉鎖になっているそうです。
都心部の大型コインパーキングが閉鎖になると、やっぱりつらいと思います。

10年ほど前と比べると、コインパーキングの機械の性能は3倍ぐらいアップし、価格は半分ぐらいになっているそうです。
今後は「イコカ」や「スイカ」や「ETC」などが使えるようにするのが課題です。
優秀な黒字コインパーキングの周辺(時にはそのコインパーキング自体)は、他のコインパーキング会社のターゲットになりやすく、黒字に安住せずに、その周辺の開拓をし、他社の進出を防ぐ努力も必要とのことです。



中村守様・中村久美様、いつもブログを読んで下さり、ありがとうございます。