佐藤可士和(かしわ)という人をご存知でしょうか。
企業のシンボルマークや商品のコンセプトを作り出す「アート・ディレクター」。
ユニクロや新国立美術館のロゴをこしらえたり、キリンの「極生」ビールやホンダの「ステップワゴン」などの販売戦略にもかかわったりしています。
*
この仕事で一番大切なものは「ビジョン」。
ビジョンとはクライアントが真に到達したいと望んでいること。それはまた、クライアントが潜在的に秘めている「あるべき姿」とも言い換えられます。
*
あるリハビリ専門の病院のロゴを頼まれた時も、クライアント(院長)が持つ潜在的イメージを徹底的に聞き出しました。
今までにない「ホスピタリティ」や「空間としての魅力」を備えた病院を院長が望んでいることがよく分かりました。
「それは一言で言えば、リハビリテーション・リゾートですね」と著者。
*
院長は膝を打って「そう!」。
うまく言えずに、あいまいな表現しか出来なかったものが、的確なコンセプトが与えられることによって、ひじょうにイメージがハッキリしてきたのです。
イメージがハッキリすると、具体的なアイデアがどんどん出てきます。
言葉にするということが、いかに大事な作業かがよく理解できました。
*
この本はインターネットで注文して送られてきたのですが、何をキッカケに注文したのかを、私は忘れてしまっています。
ほかの本の中で「佐藤可士和」という名前を見つけて興味を持って注文したのか、あるいは題名の「超整理術」のところに引っかかり、整理整頓の参考にしようと思って購入したのか…?
*
ちなみに本著のメインは「アート・ディレクター」の仕事の話で、整理整頓はあまり書かれていなかったのですが、著者のオフィスのムチャクチャ「すっきり感」には驚かされます。
こんな創造的な仕事は、仕事場がもっとグチャグチャなイメージがあるのですが、本当にスカ〜ッとしています。
本に写真も載っているので、ぜひご覧下さい。
*
*
*
*