不動産業の枠をハズすと

トヨタ式生産方式では、カイゼンが重要な柱となっています。
製造業でない業種でも、当然カイゼンは可能だし、また常に改善に取り組んでいかなければいけないと思っています。

いま当社の課題は「いかに頑張るかではなく、いかに頑張らなくても自動的に業務が進んでいくようにするか」です。
「頑張らなくてもいいシステム」作りに頑張るわけです。

不動産業にもいろんな種類があり、分譲業、仲介業、賃貸業、管理業、それに建築業務が加わります。
分譲業や賃貸業は宅建免許がいりますが、賃貸(オーナー)業や管理業は宅建免許は不要です。
これからの一つの方向性としては、脱宅建業。

また分譲業や賃貸業は資本集約型ですが、仲介業や管理業は労働集約型。
これからの時代の方向性としては、「脱」労働集約型が適していると思います。

今までは居住系中心に業務が営まれてきたわけですが、今後はもっと「非居住系」に目を向けていってもいいのではないでしょうか。
例えば分譲にしたって、住宅やマンションという居住系ばかりではなく、もっとほかに種類があるのではないかと思うのです。

また仲介業や管理業のような手数料商売ではなく、分譲業や賃貸業のように自社が主体となる業態の方が利益率は高いわけです。
少し不動産業という縛りに囚(とら)われすぎていたようです。
ファーミングの手法や広告効率のような戦術ばかりに目が行き、「何をすべきか」の戦略をじっくり考えることなく、毎日バタバタしてきたわけです。

例えば駐車場ビジネスに特化するとしたなら、それは不動産業というより自動車関連業になるかもしれません。
いずれにせよ、目指す方向は「脱宅建業」・「脱労働集約型」・「非居住系」・「オーナー業」ということになります。
ついでに言えば、得意分野に集中。
「この分野に特化するのだ」というものを見つけないと、この先、生き残りは難しいような気がしています。