佐藤氏は外務省のロシア担当。
この本には書いていないのですが、ロシアの要人から情報を得るために、氷点下の中、ウォッカを片手に要人の自宅の前で、その帰りをじっと待っていることが多かったそうです。
自分の生活を犠牲にしてまで、国益のために働き、そして逮捕される。
ひとつの宿命だったのかもしれませんが、国家組織が一人の人間を罪に陥(おとしい)れることに、抵抗するその姿勢に、思わず応援しながら読んでしまいます。