仕事の卒業

ビジネスや仕事において「〇〇一筋」とか「〇〇が天
職」とかいった行き方(生き方)は、私自身も"ちょっ
と"憧れるし、カッコいいのですが、「果たしてそれ
でいいのか?」と、最近“やや”疑問に思えてきまし
た。

とにかく今は世の中の変化が激しいのです。
商品の寿命が短くなっているし、中にはカメラの
フィルムのように需要が全くなくなるなんて現象
もあるわけです。

商品だけでなく、事業そのものの寿命が尽きるケー
スだってあります。

常に次の一手を考えて、手を打っていかないと、
あっという間に時代に取り残されるリスクが大き
いのです。

環境の変化という外部要因もあるのですが、同じ
仕事を繰り返していると「飽きる」という現象も
出てきます(これは内部要因です)。

あるマンションデベロッパーの腕利きの営業マン
が、男性営業員が中心のS生命に転職しました。

マンションデベロッパーでは土地仕入れの担当で、
いいマンション用地を見つけては購入していく仕
事でした。

何度も何度も同じような仕事を繰り返していると、
次第に仕事上の感動が薄れ、それが転職の動機だ
ったそうです。

中小企業の経営者が、公的な組織やボランティア
組織や業界団体の役職を次々と受けていくのも、
飽きの一種だと思うのです。

「本業そっちのけで、そんなことばかりに精を出
していいのか!」と叱る経営コンサルタントもい
るのですが、中途半端に新規事業に手を出して大
やけどするより余程いいのかもしれません。

仕事を一生懸命やっていると、やがて「卒業」の
時期が来るのも事実です。

我慢して続けるという方法もありますが、転職も
「あり」だと思うのです。
同じように自営業者にとっても、思い切って商売
替えをする時期があるのかもしれません。

私自身も、ルーティンワークで毎日ドタバタして
いた時期を卒業し、今は「明日の事業」(つまり
次の一手」)を一生懸命考えています。